三部作第一弾の主役はジョン。介護施設で車いす生活を余儀なくされている中年男性。退屈な日々、何も変わらない日々、ただただ歳を取っていく。
そんな中、ジョンの唯一の希望はまだあどけなさが残る看護婦のイーブ。彼女はジョンの目から日に日に輝きが消えていくのを気にかけ、常に彼を元気づけようとする。二人の距離が縮まるにつれ、イーブはジョンが唯一大切に保管している lighthouse (灯台) の写真を発見する。その写真に隠された本当の意味を知るすべもなく、イーブはジョンの悲しい過去をまた蘇らせてしまう。
親愛なるリアへ、
僕たちがよく見に行った 灯台 が僕の頭から離れることは一日たりともない。
美しい夕日に照らされた海を二人で眺め、何も言わず一緒に過ごしたあの日々を憶えているかい?
いったいどうしてしまったんだ。何が起こったのかいまだにわからない。
君がいなくて本当に寂しい。毎日がただただ寂しい。
ジョン